平成20年度 日本医用画像管理学会総会・学術大会(札幌)

平成20年度 日本医用画像管理学会(JSMIM)総会・学術大会

【日時】平成20年7月11日(金)9:00~11:45

【場所】札幌コンベンションセンター(第8会場)
     〒003-0006 札幌市白石区東札幌6条1丁目1-1

 平成20年7月11日(金) 9:00~9:25
 

 平成20年度 日本医用画像管理学会総会
 総会案内

「日本放射線技師会」非会員の皆様へNew!
 札幌コンベンションセンター1階「総合案内」にて、当学会スタッフが
 ネームカードをご用意致しております。
 学術大会参加者の皆様は、「総合案内」にお立ちよりください。

 **注意** 
 総会は、日本医用画像管理学会の会員限定となります。

【学術大会プログラム】
 9:30~9:35
 1.会長挨拶
   JSMIM会長 阿部 一之

 9:35~10:05
 2.会員研究発表  座長:JSMIM理事 坂本博
   「フィルムレス運用のポイント」(抄録)
          刈谷豊田総合病院
           JSMIM学術教育委員 伊藤 暢浩
    
 10:05~11:10
 3.日本・韓国学術交流セッション
   「日本・韓国での医用画像情報管理の最新動向」

 10:05~
 (1)特別講演  座長:JSMIM理事 谷口貴久
    「Status of PACS and medical policy in Korea 2008」(抄録)
          Samsung Medical Center
             KMIIAA Vice-president
             (大韓医療映像管理学会副会長)
                      Lee Hyun Bok

 10:35~
 (2)一般演題 座長;KMIIAA International director Chang Kwag Hyun,
            JSMIM 国際交流理事 麻生 智彦

   1.「Improvement method introduction of the patient medical treatment which uses the SMS」(抄録)
             Ewha Womans University Hospita
                      Lee Jeong Yeol

   2.「検像システムの定義(在り方)について」(抄録)
             国立がんセンター
                   JSMIM学術企画委員
                      井原 完有

   3.「医用画像入出力の現状とトラブル対応」(抄録)
             国立がんセンター
                   JSMIM国際学術交流委員
                      永田 実緒

 11:10~11:40
 4.教育講演  座長:JSMIM理事 小西康彦
   「医療情報管理における放射線技師教育の現状と展望」(抄録)
           北海道大学大学院保健科学(医療情報学・医療管理学)
                      小笠原克彦 先生
 
 11:40~
 5.閉会の挨拶
           JSMIM総務理事  神宮司公二

演者紹介
2.会員研究発表  「フィルムレス運用のポイント」
プロフィール
氏名 伊藤暢浩  診療放射線技師
所属 ・豊田会 刈谷豊田総合病院
放射線技術科 画像情報グループ゚
・日本医用画像管理学会(JSMIM)  学術教育委員
【抄録】 
 医用画像システムは多くのベンダーから発売され、様々な施設規模や目的に合わせたシステムを選べる時代になった。また、平成11年4月の通知「診療録等の電子媒体による保存について」以降、運用に必要なガイドラインも整備されてきた。更に平成20年度の診療報酬改定ではフィルムレス運用を行う施設で増収となる一方、CRでのデジタル加算の減額など電子保存にむけての方向性が示された。これらの追い風を受けて、今後フィルムレスへ移行する施設が増えると予測できる。その際、システム構築するポイントとして、医療に対するニーズから医療の質向上、サービス向上を掲げ、採算性を求めた結果、電子カルテや放射線部門システム、読影レポートシステムを含めて導入する事例が多く、複雑なシステム構成になっているため、組織としてのシステム管理が重要である。
当院では平成13年3月にPACSを導入し、平成15年11月からフィルムレスを行っている。当時、院内には電子情報を管理する情報企画室が有ったが、放射線部門に特化した画像情報グループを放射線技術科内に立ち上げPACS、モニタ、内視鏡システム、放射線部門システム、電子カルテマスタの企画と管理を行っている。現在では情報企画室と二本柱で院内の情報システムを支えているが、それぞれの業務を明確化することで効率的な管理を行えている。画像情報グループの使命は、情報の直接の利用者である放射線技師や医師が必要とする情報は何かを常に見極め、効率的な運用と管理を行う事が重要であると考えている。これまでの経験を踏まえ、保 守管理、院内教育、費用対効果、システム増設やリプレースの計画、障害対応、他施設との連携のポイントを紹介する。

演者紹介
3.日本・韓国学術交流セッション
3.特別講演 「Status of PACS and medical policy in Korea 2008」
プロフィール
氏名 Lee Hyun Bok
所属 ・Samsung Medical Center
・KMIIAA Vice-president:
大韓医療映像管理学会副会長
【抄録】 
  韓国では世界最高水準の国内PACS普及率を基に、医療画像分野が国家戦略産業として位置付けられている。大韓医療情報学会が診療機関を対象に実施した情報化の実態調査結果によると、病院級以上の医療機関全体のPACS導入率は10年前の9.4 %から2005年には47.1 %に拡大された。 2008年には50 %を超えており、 2007年末を基点にみると、大学病院などの総合専門機関の導入率は既に90%を超え、100%に近い水準に達している。特に、総合専門病院のPACS導入率が過去1999年の16.7%から90.5%へと大幅な伸び率を記録しており、総合病院で78.6%、病院で22.6%をそれぞれ記録した。
(韓国の病院の分類は医療法第3条に基づいて、病院:30~99病床、総合病院:100床以上[ただし、必須 9科以上の診療科目/300床以下では7科以上診療科目] 総合専門病院:保健福祉部指定 43病院となる)

また、健康保険審査評価院で行われた病院級医療機関情報システムの導入状況の調査結果によると、国内病院級外来のOCS(order communication system) 導入率は、1999年の50.9%から今年は75.6%と25%以上増加し、医療機関別では総合専門病院が97.6%に達する導入率を見せたが、総合病院は84.2% 、病院は66.9%にとどまった。
これと共に、外来EMR (Electronic Medical Record)は1999年8.7%から今年は20.7%の導入率を示しており、医療機関別では総合専門病院が19.1%、総合病院14.8%、病院が23.4%の導入率を記録した。

韓国では、このようなPACS関連の状況を背景にして構築されたインフラを基に、遠隔読影サービスやコンピュータの診断支援システム、 U-Health市場が活性化されている。今回はその中から、いくつかの事例を紹介する。

遠隔読影サービス市場は、数年前から初期市場を形成し始め、放射線科専門医が不足している医療界の現実をみると市場性は良いが、診療法など制度的インフラと保険点数などの問題によって殆ど浸透されていない。国内では21世紀医院等の一部の施設で遠隔読影サービスを提供し始め持続的に普及拡大している状況であり、PACS企業などが関連ソリューションを供給している。

最近では保健所を中心に PACSを導入、普及していてこれを中心に今後の遠隔読影市場が急激に拡大することが予測される。また、コンピュータを利用した診断支援システムの市場も拡大すると予想される。忠南大病院臨床医学研究所は、画像診断支援装置(CAD)導入の第一段階として、 PACSで提供される医用画像をコンピュータで独自分析し、疾患についての情報を提供するシステムを開発しており、今後PACSの普及が更に進めば、コンピュータを用いた画像診断支援システムの必要性もさらに高まるものとみられる。
また、最近ではU-Health市場や医療環境でのRFタグの適用について韓国医療界の話題として浮上している。

演者紹介
3.日本・韓国学術交流セッション
(2) 一般演題 1.「Improvement method introduction of the patient medical treatment which uses
プロフィール
氏名 Lee Jeong Yeol
所属 Ewha Womans University Hospital
大韓医療映像管理学会(KMIIAA)
【抄録】 
「はじめに」 PACSの導入によって、リアルタイムでの画像の提供が可能になり、読影時間の短縮はもちろん、診療待時間の短縮など、諸問題の改善がなされた。しかし、大規模病院では依然として患者数が多く、予約で診療を待っている。本院では、診療予約の前に読影で発見された重要事項を主治医に速やかに通知し、診療を支援するためにPACS viewerとSMS(Short Message Service)プログラムを相互いに連動して、読影情報をPACS viewerでSMSの送信をできるようにした。

「本論」 PACS viewerで患者の情報をOCSから呼び出すことができるようにボタンを作成。 PACS viewerで、該当する患者を選択後、呼び出しボタンをクリックするとOCSプログラムのSMSウィンドウが実行され、患者のチェックリストや主治医が表示される。 該当の患者を選択し“SMS ”ボタンをクリックして主治医に伝える情報を入力して送信すると、OCSプログラムに入力されている主治医の携帯電話番号に転送される。

「結論」 SMSの利用は読影での重要事項伝達の他にも、病理診断における検査数値の情報を送信することにより、患者の診察時に無駄な時間を短縮することができ、部門間のより緊密な診療の協力体制を構築することが可能となった。

演者紹介
3.日本・韓国学術交流セッション
(2) 一般演題 2.検像システムの定義(在り方)について
プロフィール
氏名 井原 完有
所属 ・国立がんセンター中央病院
・日本医用画像管理学会(JSMIM) 学術企画委員
【抄録】 
 診療点数の改定に伴い画像情報の電子保存が推進され、多くの施設で画像サーバや検像端末が導入されてきています。しかし、既存の検像端末では検像という作業を行うには情報量が少なく、HISおよびRISなどから情報を集め、検像作業を行っているのが現状です。
当院でも昨年5月から電子カルテ・フィルムレス運用が行われており、簡易的な検像を行って来ましたが、今回、新しい検像システムの導入・構築に伴い、検像(システム)には何が望まれ、どのような機能が必要なのかをテーマとして検像を定義しました。今後の方向性を示すと共に、広く意見を求め今後の展開につなげたいと考えます。

検像(システム)の定義
1)検査画像と画像情報の整合性の担保(依頼情報・患者情報・実施情報)
2)電子保存3原則に則した変更等の記録と責任の明確化
3)画像クオリティーの確保(診断能・技術評価・教育システム)

演者紹介
3.日本・韓国学術交流セッション
(2) 一般演題 3.医用画像入出力の現状とトラブル対応
プロフィール
氏名 永田 実緒
所属 ・国立がんセンター中央病院
・日本医用画像管理学会(JSMIM) 学術企画委員
【抄録】 
 従来、患者紹介など転院する場合、患者様に診療情報提供の一部として、フィルムのコピーを持たせるという運用が行われてきているのが現状であるが、近年、電子カルテPACSの導入にともない、モニタ診断(フィルムレス)へと移行し、フィルムによる運用は減少の一途となってきている。
当院においても、紹介画像の取り込み(デジタイズ)とDICOM画像による過去画像のフィルム出力を行っていたが、平成19年5月からのフィルムレス化にともない、CD-R・DVD-R等のデジタル媒体によるDICOM画像の入出力について対応を行っている。
今回、当院における医用画像入出力の現状をシステム環境を踏まえながら、また、放射線部門における、HISオーダとRIS部門の連携をフローチャートにて紹介する。そして、フィルムレス運用から、約1年間に発生したトラブルや特異的事例について、対応策と今後の課題等を報告する。

4.教育講演 「医療情報管理における放射線技師教育の現状と展望」
プロフィール
氏名 小笠原克彦  MBA、博士(医学)
所属 北海道大学大学院保健科学院(医療情報学・医療管理学)
北海道大学病院医療マネージメント寄付研究部門(兼任)
日本放射線技術学会北海道部会副部会長、医療情報分科会委員
日本医療情報学会評議員、医療情報技師育成部会委員
【抄録】
 近年、臨床での放射線技術業務において画像管理を中心とした医療情報の重要性が増している。平成16年度より、診療放射線技師試験(国家試験)の中項目として「医療情報」が取り上げられるようになったが、この領域は新しい情報技術が次々と出現しているだけではなく、放射線技師教育のための系統的な教科書が存在しておらず、教育内容が十分に明確となっていない。また、教育機関においても、画像管理・画像情報に限定されない医療情報学の教員を確保することが難しいものと予想される。そのため、教育機関では教育すべき「内容」と「時間」に戸惑い、国家試験で出題された問題を追いかけながら、教育内容も教員が指導できる範囲に限定されているのが現状であろう。
本講演では、医療情報学の全体像、放射線技師教育における医療情報学教育の位置づけと国家試験の動向について概説する。さらに、北大での放射線技師教育における医療情報学教育の経験と現在までの医療情報学の進展を踏まえ、今後の医療情報学と放射線技師教育における医療情報教育を展望したい。

平成20年度 日本医用画像管理学会(JSMIM)総会・学術大会
会場の様子 坂本博理事 伊藤 暢浩委員
会場の様子 谷口貴久理事 Lee Hyun Bok副会長
質問 Lee副会長と阿部会長 Chang理事と麻生理事
一般演題Lee Jeong Yeol 井原 完有委員 永田 実緒委員
質問 小西康彦理事 小笠原克彦 先生
KMIIAAのみなさん

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